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「一地球人としての下山田吉成」のブログです。


by SIMON
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痴愚!狂気! 放射能汚染土、海洋投棄案 研究者が提唱

原発事故は一度起きてしまうと、そう簡単には除染できないことを思い知らなければなりません。

ベラルーシやウクライナなどではチェルノブイリ原発事故による放射能汚染が26年経った今でも除染できずに住民に病害を及ぼし続けているのです。

特に原発推進派・擁護派の方々は、「約750兆ベクレルの放射能を含む汚染土をそのまま海に捨ててもすでに原発事故で海に放出された放射能の5%程度で、海の汚染が著しく増すわけではない」という身勝手で言語道断な御用学者の意見が常軌を逸していることを自覚するべきです。
こんな非常識なアイデアを実行したならば、世界中から非難されるばかりか子々孫々にまで重大な放射能汚染のリスクを残すことは間違いないでしょう。

旧ソ連政府はチェルノブイリ原発事故が起きた後、放射能に汚染された樹木や廃材などを穴を掘って埋めたそうですが、結果的に放射性物質が地中深く染み込んで地下水を汚染し、今もたくさんの人々が放射能汚染による病に苦しんでいます。

広大な国土を持つ民族は、不都合なものや邪魔なものを片っ端から土に埋めてしまう習性があるようです。
中国政府が列車事故を起こした車両を、現場に穴を掘って埋めていたのは記憶に新しいことです。

これに対して日本のような海洋国は、不都合なものや邪魔なものを片っ端から海あるいは川から海に捨てるという習性を持っているようです。東京電力は福島第1原発事故によって生じた高濃度汚染水を大量に海に流した前科がありますし、最近もまたやろうとして魚連に抗議されて延期しました。過去には水俣病や足尾銅山鉱毒事件なども同様の慣習によって起きています。


人口が少なく鉱工業が発達するまでは被害は少なかったのですが、現代文明における河川や海洋への汚染水の廃棄は、公害を世界中の海に拡散させることにより、遠い将来にわたってたくさんの人々の健康を損なうことを深く認識する必要があります。

放射能に汚染されたがれきを全国に拡散させて焼却したり、結果生じた汚染灰を全国各地に埋め立てたり、削り取った汚染土を海に捨てようとしたりするのが政府が主導する「除染活動」の実態です。

汚染地域を除染するために高圧放水によって放射性物質を洗い流す方法がありますが、これによって大量の放射性物質が河川を通じて海に流れ込んでいます。

伝統的に海産物を重要な栄養源にしてきた日本人にとって、海を放射能で汚染することは完全な自殺行為です。

半減期が長く有害な放射性物質はどこにも持っていく場所はなく、燃やしたり埋めたり捨てたりすることで空気・飲料水・土壌・海などを二次汚染しているだけで、除染は原理的に不可能であることを理解しなければなりません。

原子力発電所は正常に稼働している時でさえ環境中に放射性物質を放出し、全ての生き物の健康に悪影響を与えていただけでなく、核廃棄物の安全な処理もできていませんでした。しかも今回のように大事故が起きると、本質的な除染が不可能な危険極まりない「死の産業」であることは火を見るより明らかです。

すでに取り返しのつかない状態になっていますが、今すぐ原子力発電から撤退すれば、未来への希望は幾ばくか残りますが、もし今回の事故にも懲りずに原発を維持・推進し続けるならば、次は2度と立ち上がれないようなカタストロフィ的大事故が起こると確信を持って申し上げます。

これは予言や予知の類ではなく、毎日タバコを3箱吸っている人に、「あなたはタバコをやめなければ、近い将来に肺ガンになり命を落とすでしょう」と言っているのと同じことです。



◎除染で出た汚染土、海へ投棄案 研究者が提唱

http://www.news-ex.jp/a/story/news/life/KTT201112050299.html?s=a1

(以下転載)

12月5日 09:29
 東京電力福島第一原発の事故で放射能に汚染された土を海に捨てる案が、一部の研究者の間で浮上している。除染のために削り取った土の保管・処分場所を確保することが難しいからだ。世論や国際社会の反発は必至だが、現実的な対応策の一つとして政府への提言を目指す。
 除染は、被曝(ひばく)線量が年1ミリシーベルト以上の地域は国の責任で行う。土壌を削り取り、各市町村の仮置き場に保管した後、福島県内につくる中間貯蔵施設に運ぶ方針だ。県内だけで1500万~3100万立方メートルの汚染土が出る見込み。最終処分の方法が決まらなければ恒久的に置かれることになりかねず、用地確保の見通しは立っていない。
 こうした現状を踏まえ、文部科学省の土壌汚染マップ作成に携わった大阪大核物理研究センターの谷畑勇夫教授、中井浩二・元東京理科大教授らのグループが3日、大阪大で開かれた研究会で、深海への処分を提案した。海水で腐食せず高い水圧に耐えられる容器に汚染土を入れ、日本近海の水深2千メートル以下に沈める方法が最適とした。
 谷畑教授の試算では、福島第一原発から北西の高濃度の放射能汚染地帯150平方キロメートルの土壌の放射能は約750兆ベクレル。この汚染土をそのまま海に捨ててもすでに原発事故で海に放出された放射能の5%程度で、海の汚染が著しく増すわけではないという。万が一、汚染土を入れた容器が壊れて流出しても、土は水より重いため浮上する可能性はないとしている。
 谷畑氏は研究会で、元文相の有馬朗人・東大名誉教授や核物理学の研究者、日本原子力研究開発機構(JAEA)の研究員ら約30人を前に「すべての住民から遠く、問題のない所は海だ」と呼びかけた。科学的な観点から異論は出なかったが、有馬氏は「海は世界人類共通の財産で、漁民や世論を説得できるかが問題だ」と指摘した。
■朝日新聞社
by asiakatasumi11 | 2011-12-13 15:24 | 脱原発 反原発 建て替え 建て直し 維新